はじめに
定年退職時の前職では、退職金の100%を確定拠出年金に積み立てていた。
退職してもまとまった退職金はなく、結構困ることが多い。
失業保険の給付終了の収入は確定拠出年金の支給一本になる。6月に最初の受給が振り込まれたが、この手続きも結構手間取った記憶がある。
どのような手続きを行ったのか、思い返しながら記事にまとめようと思う。これから確定拠出年金の手続きを行う方は、是非参照していただきたい。
確定拠出年金とは?
前職の委託元運営管理機関は「日本生命保険相互会社」であり、「日本レコード・キーピング・ネットワーク株式会社」が確定拠出年金のレコードキーピング事業を行っていた。
既にご存じの方も多いと思われるが、運営管理機関である「日本生命保険相互会社」が発行している「確定拠出年金のはなし」小冊子からQAを抜粋し、一般的な確定拠出年金とはどのようなものか、簡単に紹介する。以下緑文字のところが小冊子からの引用である。
- Q:「確定拠出年金」ってどんな制度?
A:毎月決められた掛け金が拠出され、あなた自身が運用する制度です。 - Q:「確定拠出年金」にはどんな特徴があるの?
A:あなたの人生設計にあわせてあなただけの年金を育てることができます。 - Q:自分の判断で運用するって、どういうこと?
A:自分のライフプランをしっかり立てて、運用プランを決めるということです。
日本では2001年(平成13年)から運用が始められ、当時退職金の預入先として確定給付企業年金(DB)から企業型確定拠出年金(DC)に移行された企業も多いのではないだろうか。
当時前職でも確定拠出年金の自己運用の説明を受け、将来の退職金の運用先を運営管理機関の一覧から選択したことを覚えている。確定拠出年金をきっかけに、投資を始められた方もいらっしゃるのではないだろうか。
退職金の運用なので企業型確定拠出年金であるが、個人でも確定拠出年金を積み立てられる。いわゆる個人型 確定拠出年金(iDeCo)である。本筋からは離れるので詳細は割愛するが、ご興味のある方は調べていただきたい。
確定拠出年金をうけとる手続き
在職中は拠出と運用の説明が多かった。受け取りについては退職が決まった段階で説明資料をいただいた。運営管理機関が出している「確定拠出年金 老齢給付金の受給権を取得される皆様へ<確定拠出年金を受け取る手続きのご案内>」といった薄いパンフレットである。
老齢給付金の受給権を取得したら、「確定拠出年院のお受取り手続きに関するご案内(年金計画作成のお知らせ)」が届くとのこと。
いつ届く?
老齢給付金の受給権取得日の翌月の上旬~中旬
どこに届く?
確定拠出年金の登録住所に届く
受給権取得日とは?
(通算加入期間によって異なるが)原則60歳の誕生日の前日
私の場合は、2023年2月の中旬に「確定拠出年金に関する重要なお知らせ」が届いた。
退職後すぐに知りたかったのであるが、だいぶゆっくりとしたお知らせだと感じていた。
退職により収入が絶たれ、蓄えもあまり無い私には、この確定拠出年金の支給が命綱である。いつからどのくらいどのように支給されるのか、そのための手続きはどのようなことをしなければならないのか、早めに知りたくてやきもきしていたためである。
後からわかったことだが、支給回数を最大の年4回に設定しても、支給月は3月、6月、9月、12月であり、年金支給開始月が4月のため、最速で6月支給になる。いくら焦っても仕方のないことであった。
このお知らせが届く前であっても、Webで手続きができるそうなので、「ニッセイ確定拠出年金インターネット」に入ってみた。
拠出中の運用の指示もこのサイトで行う。
受給者は「日本レコード・キーピング・ネットワーク株式会社」(以下NRK)のWeb画面に誘導された。
現在は表示されていないが、当時これらのメニューに引き続いて、「老齢給付金の請求書類作成手続き」のメニューが存在し、画面のガイダンスに沿って請求書類を作成できるようになっていた。
- 受け取り方法の決定:一時金、年金、年金・一時金併給
- 必要書類の準備:裁定請求書、印鑑証明、マイナンバーカードなど
- 年間支給回数:年1,2,3,4回
- 支給予定期間:5年、10年、15年、20年、フリー指定
- 年金額::均等払い、割合指定
- 手数料の説明、運用商品の説明
- など
提出したのち、3月末にNRKから「給付裁定結果のお知らせ」が届いた。概ね、指定したおとりであった。
6月15日に指定口座に第1回目の支給がなされ、NRKから「年金支払いのお知らせ」が届いた。シミュレーション通りの支給金額であるが、そこから所得税と手数料が引かれていた。住民税や社会保険は天引きされていない。今年度の実績に従い、来年度に請求が来ることになるだろう。
今年度の収入に従って、ふるさと納税もできるはずである。
おわりに
公的年金の支給は65歳からになる。公的年金の支給が始まるころには、確定拠出年金の積み立て分は食いつぶしてしまう。
少ない支給で細々と暮らしているが、少しでも収入を得たいと思って始めたのが、この活動である。在職中から始めていれば、という後悔も多少ながらある。今後就職できたとしても続けていき、少しでも生活が楽になるように頑張っていきたい。
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